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執筆者の写真はらだまほ

身体と音楽と言葉の情景

更新日:2020年3月23日


新しい作品を創作しています。

テーマは「作品譜」と「音楽」。


身体と音楽の関係性に行き詰まったのはいつのことだったのか。

しばらくの間、身体の外に流れる音楽との直接対決を避けてきていました。

難しくて果てしなくて。




私の中でこれまで、音楽で踊るということは

音楽に 従う、反発する、追いかける

等々の組み合わせだったように思います。

音楽のラインやリズムを振付の出発点として、そこに身体をはめ込んでいく。

そうして完成したものは、果たしてなんだ?それは音楽や楽譜を可視化したものであって、ダンスと言えるんだろうか?いや、身体が動いているからダンス作品ではあるのだろうけど、、、


今回は、偉大なる作曲家ベートーベンさんの力を借りて、

音楽が描く情景を身体の質感として変換するということをしてみている。

メロディーを身体に変換するのでなく、リズムを変換するのでもなく、ベートーベンがピアノとチェロを使って描いた情景を身体の質感として表出する。

その過程で、「作品譜」という手法を研究しています。



以前、「ラブ・レター」というお芝居を観ました。

ご存知の方も多いかと思いますが、同じ脚本で多くの俳優が再演を重ねている朗読劇です。


演劇でいう戯曲のように、ダンスにも共通の台本のようなものが作れないか?

そして身体感覚や背景の違う人が同じ台本から身体作品を生み出したらもっと面白いんじゃないか?

という妄想からスタートし、今回ようやく実践。

大学時代から身体と言葉をモチーフにしてきましたが、ここまで突き詰めて言葉と向き合うのは初めてです。

稽古場はいつもより頭を使うので、ダンサーと共に最後には朦朧としています。稽古の最後の通しはいつもヘロヘロでよくわからない。笑

地道で果てしない作業ですが、コツコツと積み上げています。


作品譜を介してベートーベンの曲に振り付ける作業は、なんだか250年前の手紙を受け取って返事を書いている気分です。

こうして、会ったことも見たこともない人と共同作業ができる(勝手にだけど)のもアートのすごいところだなあと思いつつ。


さて、どんな作品になるやら。

そしてこの作品の上演機会や音楽を担当してくれる人も募集してます!


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